aws: から始まるキーのタグが付与された RDS スナップショットのタグ編集が RDS コンソールでできない時の回避方法
コンバンハ、千葉(幸)です。
今回はピンポイントなハマりごとと、その対処方法をご紹介します。
先にまとめ
困っていたこと
aws:
から始まるキーのタグが付与された RDS スナップショットがある。当該 スナップショットに対してタグの追加/削除を AWS マネジメントコンソールからしようとしたが、「保存」処理を実行できない。
対応策
- タグエディタを使用する
- AWS CLI を使用する
RDS スナップショットのタグが編集できない
今回困っていた事象の詳細を説明します。
RDS コンソールのスナップショット詳細画面からタグの編集を試みました。
ここでタグを編集しようとすると、「保存」ボタンを押下できません。
↑今回はスナップショットの取得元である DB インスタンスをCloudFormationで作成したため、スナップショットにはaws:cloudformation:
から始まるキーのタグが付与されています。該当箇所にはaws: で始めることはできません
のメッセージが表示されています。
試しに当該キーを編集画面上で「削除」してみましたが、変わらず「保存」ボタンは押下できません。
今回は RDS スナップショットで事象を確認しましたが、他のリソースでも同様のことは発生しうるかもしれません。
また、コンソールの意図しない挙動に見えています。フィードバックを送ったので、将来的に解消されるかと思います。
対応策1:タグエディタから編集する
RDS コンソールだけでなく、タグエディタでもタグの編集ができます。タグエディタでは今回の事象が発生しませんでした。
AWS Resource Groups の画面から、タグエディタに遷移します。東京リージョンの場合、以下 URL から遷移できます。
リソースタイプや、必要に応じてタグで絞り込みをして検索を行うと該当するリソースが画面下部に表示されます。
タグを編集したい場合は「選択したリソースのタグを管理する」を押下します。
変更したい内容を設定し、「タグの変更を確認して適用する」を押下します。(aws:
から始まるキーのタグはここでは編集対象に含まれません。)
最後の確認画面で「選択したすべてに変更を適用する」を押下することで、タグの変更が反映されます。
すでに存在するタグキーについては、歯車マークから追加することで一覧画面に表示できるようになります。ここでは、値の変更や削除を実施できます。
なお、aws:
から始まるキーについては、変更/削除できません。
対応策2:AWS CLI で編集する
CLI の操作に慣れている方はこちらで対応するのもよいでしょう。
RDS スナップショットにタグを追加/削除する際に使用するコマンドは以下です。
- add-tags-to-resource — AWS CLI 2.13.30 Command Reference
- remove-tags-from-resource — AWS CLI 2.13.30 Command Reference
事前に対象リソース(ここでは RDS スナップショット)のARN、タグキー、タグ値を変数に格納しておくと取りまわしがしやすいです。
RESOUCE_NAME=(対象リソースのARNを指定) KEY=testkey VALUE=testvalue
タグを追加する際のコマンド例です。
% aws rds add-tags-to-resource \ --resource-name $RESOUCE_NAME \ --tags Key=$KEY,Value=$VALUE
タグを削除する際のコマンド例です。
% aws rds remove-tags-from-resource \ --resource-name $RESOUCE_NAME \ --tag-keys $KEY
いずれの場合も、成功した際の戻り値はありません。
終わりに
RDS コンソールからタグの編集ができない際のワークアラウンドでした。
一時的なコンソールの不具合かと思いますので、この記事が役に立たなくなる日も近いはずです。
aws:
から始まるタグは AWS によって予約されており編集/削除できないこと、タグエディタでタグの編集ができること、あたりを覚えておいていただけると今後何かの役に立つかもしれません。
他のリソースで類似の事象があった場合にはぜひ思い出してください。
以上、 チバユキ (@batchicchi) がお送りしました。